住宅が健康に与える影響を改めて考える①

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■高気密・高断熱の住宅ってどう健康に良いの?

厚生労働省の人口動態統計(2021年)によると、
家庭における不慮の事故で亡くなった人は13,352人。
これは交通事故で亡くなった人の約4倍の数です。

死因としては、ヒートショックによる溺死等を含んだ
「不慮の溺死及び溺水」が最多となっています。
また、総務省消防庁によれば、
熱中症発生場所は3〜4割が敷地内全ての場所を含む住居で、
室内での熱中症の発生も多くなっています。

他にも、室温が低い家は健康被害が大きく、
室温が18℃未満となると血圧上昇・心血管疾患のリスクが上がり、
16℃未満となると呼吸器系疾患への抵抗力が低下するとされています。

このように、家の中でも決して安全とは言えないという現状があります。
その上で高気密・高断熱の住宅に住むことが
安全や健康に繋がるということをご理解くださればと思います。

高性能の家では室温が保ちやすく、部屋ごとの温度差が生じづらくなり、
夏は涼しく、冬は暖かく生活できるため、
ヒートショックや熱中症の防止に繋がります。

室温に加え、健康面でポイントとなるのが結露です。
結露は腐食やカビの原因となり、健康面でマイナスに影響します。

例えば、喘息の主要な原因物質がカビとダニだと言われており、
ダニはカビを餌としています。
結露が悪循環を起こし、住宅における喘息のリスクを高くしていきます。
喘息に限らず、様々な病気がカビを原因としています。

結露が生じる原因は温度差と空気中の水分量。
暖められた空気が冷やされることで、
空気中の水分が液体となって現れるというのが結露の仕組みです。

そのため、住居内の暖かい空気が冷えづらく、
空気中の水分量をコントロールしやすい、高性能住宅が有効です。

また、ヒートショックや呼吸器系の病気のリスクが高いご高齢者は、
築年数が古く、断熱性が低い住宅で生活している場合が多いのではないでしょうか。

そのため、新築住宅だけでなく、
既存住宅でも断熱改修を推進していくことが大切と言えます。